元マニラ住人の青年のブログ

頭良くないし機転も利かない。でも夢の大きさは誰にも負けない。

「AKBは準公人」だから何をされても許される?

峯岸みなみ

先日、AKBメンバーの峯岸みなみさんが週刊誌報道を受けて坊主になり、YouTubeに謝罪の映像が投稿された。ネット上では様々な議論がある中で、「恋愛禁止はおかしい」「坊主はやり過ぎだ」等の話題が中心となっていた。私はそれに違和感を憶えアゴラに記事「AKB坊主騒動の的外れな議論」を投稿したのだが、様々な反応を頂いた。

記事中では有名人のプライバシー権が簡単に侵害されていることを主に書いているのだが、「AKBは準公人だからプライバシーの侵害は許容される」というコメントが投稿されていた。
アイドルだろうが、女子アナだろうが、マスメディアに露出しており世論の形成に一定の影響力を持っている時点で、私人ではない。
政治家に準ずる準公人だ。
公人である以上、私人に比べプライバシーの範囲が狭くなるのは当然のこと。

まず、ここで検証しなければいけないのは以下の2点だ。

  1. AKBは準公人なのか
  2. 準公人であってもプライバシーの侵害/言論の自由は許されるのか

まずは「AKBは準公人なのか」という点だ。

AKB48というグループは確かに世界的にも影響力があるしファンを惹きつける力を持っている。(それが秋元康氏の手腕に依るのかどうかは別にして)

だから一挙一動が注目されるのは社会的な現象としては当たり前だ。何時の時代も注目を集める人物・スターというのは興味の対象になる。しかしだからといって準公人として定義するのが正しいのかどうか、疑問は残る。

そもそもアイドルというものの性質上、政治家や官僚、ジャーナリストと違ってある行動をしたから直接的に現実社会に影響が出るわけではないのだ。確かにアルバムを発売したり写真集を売りだせばたちまち売れ、お金の流れができるという点では社会を動かしているかもしれない。

しかしながら彼女らAKB48一挙一動が国の流れを左右したり、引用をしたように「世論の形成に一定の影響力がある」かどうかは疑問だ。仮にAKBへの熱望を「世論」として捉えたとしても、ファン以外の人々の社会的なあり方(労働環境から家系に至るまで)に影響を与えるわけではない

そもそもライブに多くの人々を動員したりグッズを買いに走るといったような「一定の影響」を受ける人々はファンや一部の人々のみであって、「公」の指すような一般的な人々ではないのだ。


では次に2点目「準公人であってもプライバシーの侵害は許されるのか」を考えてみたいと思う。

日本は憲法言論の自由を認められてはいる。しかしながらそれが一個人のプライバシーを晒し人権を侵害するような時にもそれは許容されるのだろうか?ましてや今回のような週刊誌報道は、報道をしなければメディアとしての責任を果たせないような状況ではない。

メディアは公共性を持つがゆえに、結果的にそれがペイすることが想定されていればある程度は人権の侵害と思われるようなことも社会的に許容される時はある。例えば政治家の不正な資金のやり取り等がその好例だろう。政治家個人の行動を報道すればそれは個人の生活を晒したことにはなるが、そのままでいれば犯罪行為は続くことになり、報道することで社会的な責任をメディアは果たそうとするわけだ。

しかし今回の坊主騒動はまるで違う。週刊誌報道であったようなことがあったからといってそれが犯罪行為に繋がるわけでもないばかりか、それによって悪影響を受ける人は誰一人としていないはずだ。そういったことを報道すれば、当然人権侵害に繋がることは間違いがない。

これは峯岸みなみさんの事例に留まらず、他の有名人にもいえることだ。アゴラの記事でも触れたが、こういったプライバシー侵害は日々当たり前のように起こっているのだ。こういったことをこのまま看過していれば、社会的な責任が伴わないような事例でも暴露されることが当たり前になり私生活を晒される人々はより一層増えていくことになるだろう。



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