TIME before 55

頭良くないし機転も利かない。でも夢の大きさは誰にも負けない。

アルジェリア人質事件は正しく報道されていたのか

Northern Alaska bulk oil facility inspection
日本人含む多くの先進諸国の石油精製企業に務める従業員が拉致・殺害された事件は事件から数週間経っている現在でもニュースでは大きく取り扱われ話題になっている。

私はそこまで多くの時間をTV視聴に費やしているわけではないが、ニュースの報道の仕方を見る限りでは、多くの番組で「なぜ事件が起きたか」に触れられていないことに気がついた。

死亡者の生い立ちを辿ったり事件発生時の状況は詳しく電話取材や資料を用いて丁寧に解説するのに、発生した背景などはまるで報道されていない。確かに事件の背景はAl Qaedaも絡む一見複雑なものかもしれない。しかし今回の事件は今後のアフリカと欧米諸国の関係を考える上でも重要なテーマが詰まっている。

元々今回の拉致事件はマリでの騒乱にフランス軍が軍事介入したことに端を発している。2012年、マリでは軍事クーデターが発生しこの混乱に乗じて北部ではAl Qaeda系イスラム過激派組織が勢力を伸ばした。今回はその武装勢力が北部を占領しマリ政府軍の力では抑えきれなりフランス軍がマリ軍を助けるために動いたのだ。

元々フランスはマリの宗主国(植民地としていた国)で、宗主国がアフリカの元植民地国を助ける事例はよくあるのだが、これもそれと似た動きといえる。国際社会はフランス軍の動きを支持し国連も部隊の派遣を決定していたのだが、これに対してアルジェリアのAl Qaeda系組織「血盟団」が反発をしたというわけだ。

ちなみに今月初めにはリビアでイタリア大使の車が放火されて外国人の退却が求められているのだが、これもアメリカ大使の死亡に次ぐ危険性を秘めているとされていて、大変警戒されている。

アルジェリアの事件が丁度重なって発生したためこのイタリア大使の件は日本では表沙汰にはなっていないが、海外では大きく取り上げられている状況。

このように日本のマスメディアでアラブ/北アフリカの危機が取り上げられることがなかなかないだけに、より一層の危機管理が求められる。