元マニラ住人の青年のブログ

頭良くないし機転も利かない。でも夢の大きさは誰にも負けない。

グローバル企業の行く末 - バングラの工場倒壊・カンボジアの靴工場の事例から

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バングラデシュでアパレル系製品を扱う工場が崩落し1000人以上が亡くなりました。そしてその2週間後の一昨日、カンボジアでも同様の事故が発生しました。労働環境の悪さは言うまでもなく、先進国の「ツケ」が途上国に回されている現実を我々は無視できない時代に生きているのです。

この事件ではこの工場の依頼先であった先進国の多国籍企業らの名前が挙げられ、改めて服飾業界が如何に途上国の労働者を搾取しながら利益を上げているかという現実が表に出てくる形となりました。


法整備をしながらも現実はそれが徹底されておらず、労働環境も最悪。それが途上国の現実なのです。我々が数十年前まで味わってきたものが今は地球の別の場所に移転されていて、我々の眼に入ってこないだけなのです。

ここで非難の的になるのは服飾業界のみならず、現地政府と雇用主です。なぜならこれまでバングラカンボジアはじめアジア地域の各国は先進国の企業から注文を受け低賃金で労働者を雇ってきたからです。例え安くても現地レートでそこそこの金額であれば良いでしょうが、そうではないのが現実です。

ですから第一に国際社会からは人権保護の観点から更に勧告を受けることになるでしょうし、グローバル企業への監視・トレーサビリティの確保もますます求められていくでしょう。更に政府に対する労働運動や環境改善を求めるストライキも頻発するようになることが予想出来ます。

ではこれからこれらのアジア諸国はどこに向かっていくのでしょうか?

ひとつ考えられるのは先進国の多国籍企業のCSR事業の拡大です。現地の工場は下請けですから企業が不正な労働環境をやめるよう指示を出したとしても徹底できる見込みはありません。そこで彼等が現地工場に対して何らかのCSR事業を行い、労働環境を改善に向かわせる。

今や植林事業などの環境保全のみならず企業の法的責任すらもCSRとして定義されるようにまで広義化したCSRという言葉は企業が株主に対してアプローチをする時の材料にもなるため注目されています。そこでグローバル企業が利益重視の視点から現地労働者の待遇改善を目標として事業に取り組むのです。

これは自然な流れではありますが、自社の事業をそのままCSR事業の対象にすることは極めて稀です。なぜならそうすることで自社事業の中に「汚点」があったことを認めることになるからです。不正を認めるということはそれまでの悪事が株主に知れることになりますから、社会的にもイメージダウンの可能性はあるのです。

しかしそれすらも乗り越えて、自社のこれまでの行いに目を向けてきちんと精算をする意欲を社会に向けてみる。その姿勢が重要になります。今や情報化社会で、ひとりの人間が情報を世界中に広められる時代です。そんな時代においては企業の見られたくない点がいくら出てもおかしくないのです。

ですからそれが社会に出る前に自分から赤裸々に曝け出してしまう。最初は不信を招いても長期的に見れば企業の改善の姿勢を世界に示すことになりますから、消費者としても気持ちよくサービスを享受できるというものです。

世界を不幸にしたグローバリズムの正体
by カエレバ