TIME before 55

頭良くないし機転も利かない。でも夢の大きさは誰にも負けない。

差別化をするとは何か - 東京オリンピック招致サイトへの批判から

Bradley Wiggins Olympics London2012

東京にオリンピックを招致するためのサイトが海外のブログで酷評されているとのことです。先日の猪瀬都知事の失言といい話題を集めるオリンピック招致ですが、今回はサイトでの表現に問題があったようです。

まずはどのような文章でアピールされているのか見てみましょう。以下、日本語訳です。


「東京2020は、ダイナミックなイノベーションとグローバルなインスピレーションを共に実現します。日本人のユニークな価値観やグローバルなトレンドを発信する都市の躍動を試合の力と一体化します。次の世代のために、オリンピックの価値を強化し、磨きをかけるユニークな祝福の式典となるでしょう。そして、多くの世界の若者達に貢献し、夢と希望を与え、スポーツの利点を伝えるのです。」

これで東京という都市のどこが優れているのか、伝わってくるでしょうか?僕にはわかりません。「グローバル」で「イノベーション」豊かな都市なら世界各国にもあります。

競合都市と入れ替えてみると、そのひどさが良くわかる。例えば、この文章の、「東京」という都市名を、ライバル都市である、「イスタンブール」とか、「マドリード」に入れ替えてみたらどうなるだろう?都市名を入れ替えても、文章の意味が変わらないとしたら、それはユニークなビジョンとは言えないのではないだろうか?

そう、差別化がなされていないのがこの文章の問題なのです。TOKYOは他の候補都市に比べてどういった点で違うのか・優れているのかが誰にでもわかるようにしないといけないのに、それが全くといっていいほどなされていません。

ターゲット顧客を理解していない事の例を一つあげてみよう。このサイトでは、日本で人気のアニメキャラクター「ドラえもん」が使われている。このサイトを作った人は、世界中の誰もがアニメ好きだと勘違いしているらしい。11才の子供ならともかく、英語圏の大人全員がアニメ好きではない。

このサイトのバイヤーペルソナは誰だろうか?それは、2020年のオリンピックの開催都市を決定する国際オリンピック委員会の115人の委員ではないのだろうか?少なくとも、このサイトは、彼らに訴求するようには作られていない。

既に使い古されたものではありますが、日本独自の食文化やファッションなどアニメでなくても日本の武器は沢山あります。また「サムライ」「ゲイシャ」の他に敢えて注目されていない日本独自のものを取り上げて訴えるのもひとつの方法あかもしれません。

しかしながらいずれにしても「誰が読むのか」が意識されていない以上、この文章は魅力に欠けるといえるでしょう。

読む人の立場になってどのようなコンテンツをこちらが提供すれば興味を持ってもらえるかを考えるのは基本中の基本です。しかしこれをやっていない人がかなり多い。私もそのうちのひとつです。

ひとつのプロジェクトを立ち上げるのにも自分の都合ばかりで考えてしまって、全く知らない人が見たらどう考えるかを見逃してしまいがちです。客観的に創ったものを眺めて、果たしてそれは他人を惹きつけるものなのか、吟味が大切です。

そんな教訓をこのサイトは私達に提供してくれているように思えます。


<<引用>>
東京オリンピック招致のサイトが海外で酷評されている訳 | 海外のWEBの集客手法を学ぼう! イノーバ・ブログ