TIME before 55

頭良くないし機転も利かない。でも夢の大きさは誰にも負けない。

愛国心はなぜ「いけない」のか

Flag Japan

よくマス・メディアは街頭インタビューで「あなたは国のために死ねますか?」と通りかかった若者たちに尋ねます。そして拒否反応を示す人の様子が映し出され、次に円グラフでパーセンテージが表示されます。

愛国心」というと、現代日本人は「政府の支持に従って無理やり動員され自らの意思には反して死ぬこと」と取り違えている人が多いのではないかと思います。
戦前日本人は皇室に首輪をつけたファシズム軍事独裁でした。そこで「愛国心」という言葉によって国民を動員し、「志願兵」とは言いつつも事実上、周囲の空気に合わせるしか方法がなかった当時の政府の扇動により若者が兵士として戦場に行きました。

本来の「愛国心」の定義をここでもう一度再確認しましょう。
広辞苑には以下のようにあります。
祖国を愛する心。
また大辞泉にはこのようにああります。
自分の国を愛し、国の名誉・存続などのために行動しようとする心。祖国愛。

皆さんがご存知のとおり、愛国心とは純粋に自分のアイデンティティ(identity)に基づいて生まれた場所を愛する心と捉えることができます。つまり、祖国を守るための手段に関する意味は含まれているわけもなく、ただ純粋に主義・主張を言っているに過ぎないのです。

それなのに、戦後に「愛国心=国のために命を差し出すこと」の概念が広く広まったのはなぜでしょう。
それは戦後の日本人が「戦前性悪説」を持ってしまったから。戦前の教育・政治体制が諸悪の根源であるとし、その時の制度から思想まで全てを悪と見なしました。それは日本人が抱いた失敗の念にもあるかもしれませんが、外部からの影響も十分に考えうるのです。

ここ以前紹介した日本人愚民化政策の記事を引用します。
War Guilt Information Program / 戦争についての罪悪感を日本人の心に植えつけるための宣伝計画」とは何かと言うと、戦後日本に進駐してきたGHQが、日本人が戦前の水準で物を考えないように立てた作戦。

その趣旨は戦争の責任は軍人にありアメリカにはない、という認識を日本人に持たせるための物。つまりアメリカは原爆投下や全国各地での空襲の原因を日本の軍人たちに責任転嫁しようとしたということ。
そうすることで戦中のアメリカの日本軍に対する攻撃は全て正当化されます。占領・統治していくなかで日本人に反感を抱かれれば撤退せざるを得なくなるわけですから、それを避けたいアメリカ側はこの作戦を実行することで、自らを「ヒーロー」に仕立て上げたのです。

この作戦に則ってGHQは教育を刷新。修身を廃止し道徳とは何か、を日本人に忘れさせます。それだけでなくアメリカ側に有利になるようにし、「アメリカ崇拝」をするように教育させました。その結果が現在の日本人の「白人優位意識」に繋がっているのではないかと僕は分析しています。

さらにアメリカだけではなく「愛国心」を性悪説へと導いたのは軍部も然り。
天皇陛下は傀儡と化し、年配のベテラン議員が席を占める枢密院が実権を握り政治を動かしました。彼らは愛国心の名のもとに歌・大衆運動を活発化させていき、「愛国婦人会」「愛国行進曲」も生まれました。
これらは日本の戦争を肯定・美化し大衆を動員することによって、機運を高めていこうというもので、志願兵を多く生むひとつの要因にもなっていたと言われています。

このようなことから考えると戦前・戦後の動乱が日本人の潜在意識にもたらしたものはとても大きいことがわかります。教育がどれだけ重要かということがよくわかります。