TIME before 55

頭良くないし機転も利かない。でも夢の大きさは誰にも負けない。

組織を素早く動かす4つの方法 #モチベーション

Suffrage meeting, New York  (LOC)

組織を構築していく上で重要なのはリーダーシップだ。ではリーダーシップとは何だろうか?

部下を従わせること?命令が行き渡ること?もしあなたがそう思っているとしたらそれは勘違いだ。組織をうまく回していくこと。これが上に立つものがすべきことだ。リーダーが主役になるのではなく、チームの構成員が主役にならなくてはならない。

その時になって初めて組織は動き始め、本来の能力が発揮されていくといえるだろう。そうはいっても組織を動かしていくのは難しいことだ。特にそれが企業や大きな団体であれば尚の事。今日は組織を機敏に動かしていくための4つの方法をアメリカ軍の手法から学んでみようと思う。

関係を構築する。ネットワークの用語では、関係とはノード(要素)間の接続のことだ。ネットワークとしてとらえると、階層型の関係では接続の数は相対的にわずかである。個人はそれぞれ自分の上司、同僚、直属の部下と関係を持っているにすぎない。したがって、第一歩は、より多くの関係や接続を築くことだ。この変革はまず特殊作戦コミュニティの中で進められた。特殊作戦部門のリーダーたちは、アルカイダという新しいタイプのネットワーク型の敵に後れをとっているという現実に直面しており、したがって自分たちの親善ネットワークの密度と多様性を高めることに力を注いだ。それまで一度も協働したことがなかった組織間の前例のないレベルの協働を計画し、実行したのである。

アメリカ軍は9.11後、テロというネットワーク型の組織に対抗するには階層型では太刀打ちできないことを悟った。そこで彼らがとったのがネットワーク型だ。ネットワークにはネットワークで対抗しようという戦法だ。一見コレは手法を模倣しただけのようにも思われるかもしれないが、多くの企業も採用しているやり方だ。

共通の目的を確立する。関係を構築するためには、オフサイト・ミーティングを開いたり、これまでより大規模な会議を招集したりするだけでは不十分だ。人々を協働させるためには、共通の目的が必要だ。すべてのステークホルダー(顧客、コミュニティ、投資家、社員)の利益に同時にかなう目的が必要なのだ。イラクでは、共通の目的は自由と自決の原則にもとづいて国を再建することだった。ネットワークへの移行という米軍の変革を主導したリーダーの一人、スタンリー・マクリスタル元大将は、先ごろ講演で次のように述べた。「命令を与えるのではなく、われわれは今ではコンセンサス、共通の目的意識を築いている」。

リーダーの行うことの中で最も重要なことは組織に目的性を持たせることだ。つまり今何をすべきなのかの工程表を描いていくこと。そうすることで構成員は自分の役割を見出すことができモチベーションを向上させることにも繋がるからだ。これは大組織に限らずどこの組織でもリーダーが気をつけるべきことだ。自分の頭のなかで物事を完結させず、周りと常に共有しながらプロジェクトを進めていく。これこそが前に進んでいく上で大事なことになってくる。

共通の意識を生み出す。目的地に行き着くためには、まず自分がどこにいるのかを知る必要がある。共通の意識があれば、ネットワークを構成するすべての個人が自分はどこにいるのかを把握し、入手できる最善の情報にもとづいて行動することができる。「情報を融合させたチーム」をつくることで、軍のさまざまな組織と多くの民間組織の間で前例がないほど高レベルの協働が行われるようになり、ネットワーク全体の情報の流れが加速された。世界各地に分散しているこれらのチームが常時つながっていて、共通の意識を生み出す中心点になった。これらのチームがネットワーク全体からデータを集め、その情報を、迅速かつ効果的な行動をとるのに最適な立場にいる人間に流したのだ。

自分の立ち位置を知ることとはつまり自分が何をすべきかわかっている状態のことだ。与えられた役割をこなすことで成功体験を作ることができるし、それが次への自身に繋がりモチベーションが上がる。立ち位置を把握していないと何をすべきなのか理解できず立ち止まってしまい、孤立してしまうことになる。それを救い上げながら背中を押していくことが組織を運営していく上で重要なことだ。

異論を奨励する。階層型の関係では服従は美徳であるが、ネットワークでは悪徳だ。服従はグループシンク(集団浅慮)を生み出し、イノベーションや組織の柔軟性を抑え込む。それに対する防御策は、経験、性別、年齢、民族、活動場所、職業など、あらゆる形の文化的多様性を高めることだ。米軍のこの新しい組織横断的協働は、異論が単に許容されるのではなく奨励される環境を生み出した。チームの成員は、反対意見や他の成員に嫌がられる意見を表明しても非難されることはなく、それを表明するのを差し控えたら叱責された。個人は異論を表明する意欲をかき立てられ、リーダーたちはアイデアの自由な交換が安全な環境の中で行われるように、たゆみなく努力した。

自由活発な議論がなければ組織は内向きになり、革新的なアイデアは出てこないだろう。多様性を提供することで様々な価値観が混ざり合い、ますます良い物ができあがっていく。そうはいっても日本的な会議では沈黙が続き、いくら多様性があったところでなかなか意見は出てこないもの。そこで会議を大人数では行わずに、小さなグループにわけて予め話し合いを進めておくのもひとつの方法だ。自分の考えをいわないと言われる日本人であっても少人数ならば積極的に意見を出すし、いいたいことをいえるような環境が整えられることになるのだ。


▼TEDでも講演したDaniel Pinkの良著。如何にしてメンバーのモチベーションを引き出すかを書いた一冊。報酬では引き出せない真のモチベーションの引き出し方について書かれています。



▼「経営の神様」と言われた松下幸之助さんの本。リーダーシップというより「リーダーたるものの人間のあり方」についての本ですね。手軽に読めるのでオススメ。


<<引用>>
PRESIDENT ONLINE "「大組織のスピードを上げる」米軍式4つのメソッド"